Sunday, September 9, 2012

Keiko Forestのビジョン 5   第二のビジョン



Keiko Forestのビジョン 4



VW:だからこうして、お客さんがいっぱい来るのね。

Keiko:うん、ものすごく来る。(笑) 
でもみんな、お土産を持ってきてくれるの。

今のこういう暮らし… 電気がいつでもつくような暮らしとは違う、 おトイレは外だから、雨が降ったら傘さして行くような、 ちょっと不自由かもしれない暮らしをしていているでしょう。

窓ガラスがない所に暮らしているいるから、雨が降れば雨の匂いがしたり、湿気を感じたり、空気みたいなものが直に伝わってくる。
でもその体験で、自分の中の野生みたいなものがすごく引き出されている。
24時間そういう状態で生きているから、それをみんなに体験して欲しい、わたしが体験しているのと同じように体験して欲しくて、いまわたしの場所をオープンにしている。

来てくれた女の子が、目をキラキラさせて「トイレ外でするのが楽しみです」って言ってくれると、それがもうわたしにとってはお土産っていうか、喜びなのね。

VW:一つ聞きたいんだけど、2回目のビジョンっていうのはまだコンプリート(完結)していないんでしょう?

Keiko:そう。まだ。 今そのビジョンを実現化する途中なんだけれどね。
やっぱりわたしは、サンベアがしていたことと、同じことをしたいと思う。
彼自身はチッペア族だったのね。
ネイティブアメリカンの世界に入っていけば入っていくほどわかるんだけど、トライブ同士が孤立してて、他のトライブと仲良くしてないし、下手をすると敵対して悪口を言い合ったりする。
わたしはそういうのをたくさん見て「なんで?」って思っていた。

でもサンベアもそう思ったようで、チッペア族から出てベアドライブという、自分のトライブをワシントンの森の中で作っていた人なの。
奥さんはケルト人、ケルトの魔女みたいな人なのね。
薬草なんかを使うメディスンウーマンだったの。

ネイティブアメリカンは一つのトライブの中に、ずっといることが多いだけど、サンベアはすごく国際的で、ドイツに行ってサスティナブルなライフスタイルを提案しているような人だった。
どう自分で家を建てる、どう馬に乗る、どう畑を耕す… そういう事をずっと教えている人だったの。
だからドイツに行ってそういうのを教えてたりもしていた。

ネイティブアメリカンは白人の事をあまり良く思っていなくて、自分たちの知恵をシェアする事を拒否する事が多かった。
でもサンベアは、それでは知恵を持っている意味がないと言った。
「いろんなトライブの持っている良い知恵を一つにまとめて本を出してみたり、いろんな知恵を集めたものをいろんな国の人と分かち合う。それが知恵の使い方だ。」という風に考えて、教えている人だったからね。

わたしは今、彼と同じ事をしたいと思っている。
都会で生まれ育って、本当に何も出来ない感じだったのね。
電気はスイッチをひねるだけだと思っていた。
でも彼らと暮らして火をおこすってことを学んだし、火を起こすときも、ただ火を起こせばいいってものじゃなくて、常に意識的にいた。

火というものは使ったらちゃんと最後までお世話をしないと、それは大きな山火事になるという場所にも住んでいた。
たった一本のマッチやタバコの吸い殻で、何ヶ月も火事が止まらないような場所に住んでいたから、本当に火の大切さもわかった。
火をガンガン焚いたら煙が公害を生む。
だからわたしはその後山に暮らした時には、紙も使わずに火を焚いてたの。

松ぼっくりを拾ったり、松ヤニがコブシに出ている木を見つけたら、そこを裂いて持ってきてものすごく細く裂いてね。 それ一本と松ぼっくり一個と、オークという固い木二本で一日過ごす、というのをテーマにしていたりね。

なぜ紙を使わないかといったら、使ったものがすべて循環するように生きていたからね。 灰が出来たらそれでお皿を洗ったり、歯磨きをしたりしていた。
最後には畑に戻していたから、全く紙を使わないで暮らした。
松ヤニ一本でしゅっと火がつく。
風がどういう方向で流れるかっていうのを見ては、最初にストーブに入れる時に、木を二本置く。

Art
”Art of Living ”
極める、そういう遊び。
山に暮らしている時には、それをずーっとさせてもらっていた。



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