Monday, September 10, 2012

Keiko Forestのビジョン 4  リミットを越える体験



Keiko Forestのビジョン 3



VW:その体験っていうのはすごいよね。

Keiko:体験っていうのはすごい。うん、すごいギフトだった。
わたし達はどれくらい自分をリミットして生きているか、という体験をさせてもらったと思うしね。

お金がないと生きていけない、というリミットもかなり壊れた。
毎日が初めての場所で、言葉も通じないような場所をただ歩いている。
そんなわたしに、全然知らない人が突然追いかけて来て、20ドルを渡してくれたりね。

毎日のように誰かが「何やっているの?」って話しかけてくれたり。
「サンフランシスコからワシントンD.C.まで歩いている」って言ったら
「You crazy!(正気じゃないね!)」なんて言われたりね。
そして、泊まる所がないんだったらうちに来なさいって言ってくれる。
お庭でテントを張らしてくれたり、リビングルームで雑魚寝させてくれたり、食べ物を食べさせてくれたり。
チャーチ(教会)の地下室とか、ホームレスのシェルターとか、ありとあらゆる所に泊まったんだよね。
でも毎日、どこか泊まる場所があったし、食べ物も毎日食べれたし、お金は一円も使わなかった。

VW:その体験はすごいね。これからの人生の元になるね。

Keiko:うん。そう。
その時にわたしは、たくさんの人にこういう体験をして欲しいなと、強く思った。
わたしはその後もずっと旅人として、いろんな国を旅して、他の国だけじゃなく、日本を旅することもしたのね。

長い間旅を続けていたから、いろんな人のお家にお世話になるっていう体験をしたの。
お世話になる時は、見ず知らずの人の家に泊めてもらうわけだから、わたしに何が出来るだろうって想い… お皿を洗うとか… 常にそういう所に意識が行っていた。
この人たちの生活にとって、ギフト(手助け)になるものはなんだろうと、 行った瞬間から、いつもそれを探すようにしていた。
わたしに出来る事はさせてもらって、その代わり泊めていただいて、食べさせていただいて。
いろんな国を、そんなふうにずっと旅していたよね。

何年か前に天川神社の近くで、旅人が集まるカレー屋さんに行ったの。
そこはインドとか、いろんな場所をずっと旅している人たちのカレー屋さんだったの。
そこに泊めてもらって、一週間くらいそこに居たのかな。
カレー屋さんは忙しいからね、いろいろ手伝っていたの。
するとそこにいた旅人たちが、「けいこちゃんは、すごく旅慣れている人だってすぐわかった」と言ったのね。
そこでなにができるかを聞くでもなく、ただ働いている姿をみて、この人はずっと旅をしてきたんだなっていうのがわかったと言われた時に本当に嬉しかった。

わたしが山の中のコミュニティに暮らしていた時も、たくさんの人が来たのね。
そこの規則は、三日まではゲスト、三日過ぎたらもうゲストじゃありませんからというものだった。

プレゼントのない人、お土産のない人はお断りっていうコミュニティでね。
そのお土産というのは、買ったものを持ってくるんじゃなくて、自分が出来る事をそこに持って来る。
自分の持っている特別なギフト、人間は一人一人持っているギフトがあるから、それを持ってきてそこで活かす。
それを「お土産」ってわたし達は呼んでいた。
お土産のない人お断りって言っていたの。
何が自分のお土産かがわからなければ、まずそれを探すのが最初。
わたしもお土産のある人になりたいなぁっていう意識がずっとあって、誰かのお家にお世話になると、わたしに出来る事は何かって必ず思うのね。

みんなに支えられて、わたしの流れがとてもスムーズにだったという、その時の想いがあるから、自分の場所というものを与えられた時には、今度は逆の立場でお世話をさせてもらう。
そういう気持ちがずっとある。 



Keiko Forestのビジョン 5

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